物語
あなたですか、立体的な迷宮が得意な冒険者というのは。
え、あ、はい。立体迷宮を専門としています。戦闘は苦手なんで探索専門です。
おお、あなたのような方を探しておりました。頼みというのは他でもありません。魔法のタイツです。
それって、一度入ると魔法のタイツを手に入れるまで決して出られない恐ろしい迷宮ですね。流石にそれは...
わかっておりますとも。
ついに開発に成功したんです。魔法のタイツの場所を特定する魔法を。
な、なんと
そこで。あなたには魔法のタイツの在処を教えましょう。あなたは迷宮に入り、その場所に行って魔法のタイツを取ってきてくれればよいのです。
なるほど……でも、魔物がいるはずですよね……
私の魔法で殲滅しました。戦闘は不要です。
あとはわかっている場所に行くだけなんですが、あの迷宮はあなたのような方でないとなかなか厳しくて。
魔物はおらず、場所もわかっていると。
であれば、報酬によってはお受けしましょう。
報酬ですか。
その迷宮であなたが手に入れた、魔法のタイツ以外のすべての財宝というのはどうでしょう。
悪い話ではありませんよね?